いつ食べる?何食べる?
生活リズムと体内時計を味方につけて太らないカラダを
管理栄養士からのコラム
こんにちは!管理栄養士の矢村千紘です。
より健康に、より美しく理想のカラダを目指す時の食事のポイントは4つ、「量」「質」「時間」「環境」です。1日の総摂取カロリーや食事内容、食事する環境や心境はもちろん大事ですが、今回は「時間」と「内容」について体内時計の観点から見ていきましょう!
「夜食べると太る」の真意は?
仕事や生活スタイルの多様性から夕食時間が遅くなることも。夜食べると太る、その理由についてみていきましょう。
・消費エネルギーが少ない
一般的に夕食後はゆっくり過ごすことが多いため活動による消費エネルギーは日中よりも低くなるのも一つの要因です。
・DITが低い
食事をとると栄養素を代謝する際にエネルギーが消費されるため、食後に安静にしていても代謝が上がります。これをDIT(食事誘発性熱産生)と言いますが、このDITは夜間の食事では、朝や昼間の食事と比べて50%低下します。このため、朝や昼と同じカロリーの食事であっても夜間の食事は太りやすくなります。
・体脂肪になりやすい
夕食時間が遅く空腹の時間が長くなると、血中の遊離脂肪酸が増えます。これは血糖値を下げるホルモン(インスリン)の効きを悪くするため、夕食をとった際に過剰に血糖値が上がり、インスリンもたくさん分泌されます。インスリンは脂肪合成を進めるため体脂肪が増加してしまいます。これは肥満につながるだけでなく、将来の糖尿病といった生活習慣病にも繋がっていくため、注意が必要です。
どうしても夜遅くなってしまう、という人は、分割して食べる方法もお勧めです。18時におにぎり、21時におかず、といった形で夕食を分けて食べるだけでも血糖値が抑えられますので、工夫してみましょう。
早寝早起き朝ごはん!
「時間のなさ」「食欲のなさ」が理由で朝ごはんを食べない人も多くいますが、朝ごはんのメリットはたくさんありますよ!
・朝日を浴びてメインの体内時計をリセット
人間の体は約25時間のリズムで細胞一つ一つの活動を変化させていきます。地球の時間とは毎日1時間ずれていくため、それをリセットするのが朝、目から入ってくる光の刺激。体の「主時計」を24時間に修正する役割を持っています。
毎朝、朝日を浴びることは「これから1日が始まる」という体へのサインとなり、活動的な毎日につながっていきます。朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びる、そんな心の余裕も充実した日々に繋がりそうですね!
・朝ごはんで各臓器の体内時計をリセット
朝日で主時計をリセットしたら、次は腸や肝臓といった各臓器の時計(抹消時計遺伝子)をリセット。それは「朝ごはん」で決まります。朝日を浴びてから2時間以内が理想とされているため、朝ごはんを自宅で食べる人も、職場で食べるという人も、この2時間以内を目安にしてみましょう。
・活動エネルギーをチャージ!
夕食からの空腹時間が長くエネルギー切れを起こしている体。朝ごはんを食べずに活動を始めると、そのエネルギーはどこから生み出すのでしょうか。
体たんぱくを分解してエネルギーに変える、という現象が起こります。つまり筋肉などを削っていくということです。筋肉が減っていくと代謝も落ちて脂肪がつきやすくなり・・・体の構成要素として重要なたんぱく質が減って良いことがないことは想像できますね。
もちろん食べ過ぎて体が重く感じるのは問題ですが、必要なエネルギー分はしっかり朝ごはんでチャージすることをお勧めします。
また、朝ごはんを食べる習慣がある方が子供の成績が高いことはよく知られています。子育て中の方でしたら子供と一緒に朝ごはんを楽しむのも良いでしょう。
食欲がなくて朝ごはんを抜いているという人は、胃の運動が低下しているため空腹を感じにくくなっています。これを取り戻すのには時間がかかることがわかっているため、無理に理想的な朝ごはんを始めるのではなく、まずはヨーグルト1つ、お味噌汁1杯、といった軽めのものから始めてみましょう。
食べることがストレスとなると余計に胃腸の運動が抑えられてしまいますので、無理なく始めることがポイントです。
理想の朝ごはんは?
では、体内時計をリセットし活動のエネルギーをチャージする理想の朝ごはんについてみていきましょう。
・糖質とたんぱく質
主食の糖質、おかずのたんぱく質を摂ることが体内時計のリセットに必要です。エネルギー源として重要な糖質(グルコース)と必須アミノ酸を含むたんぱく質を朝ごはんで摂ることは、エネルギー代謝と体たんぱく合成の点からもとても合理的です。
また、たんぱく質は体内に貯めておけないため、毎食摂取することが理想ですね。1食で摂るたんぱく質の目標は20g。主なたんぱく質源である肉・魚・卵・大豆製品を約80g(手のひらにのるサイズ)が目安となります。
体格や年齢によっても変わってきますが、まずはこの量を目安に、そしてもっと詳しく知りたい方は専門家と相談していきましょう。
・和食でバランス良く
ごはんを主食とした和食は食材のバランスも取りやすくお勧めです。
主食を白米ではなく雑穀や麦、玄米など未精製のものを選ぶことで、よく噛んで食べることも意識しましょう。満腹中枢を刺激して体脂肪分解も促します。味噌や漬物といった発酵食品。お魚の良質な油、海藻やキノコなど食物繊維が豊富にとれるのも和食の魅力です。
・まとめ
日常の生活であっても時計が狂った状態では過ごしにくいものです。それは体も同じ。体の活動リズムに合わせて食事を摂ることで、よりアクティブに過ごせますよ。
朝が起きられない、朝の食欲がない、そんな場合は夜の生活スタイルも原因になっているかもしれません。夕食は早めに軽めに食べることを意識して「早寝早起き朝ごはん」という生活を始めてみてくださいね!
一人一人、生活環境や仕事、家庭環境は違うもの。自分にあった生活リズムについてご自身で取り組んでみたものの、迷うことがあったらお気軽にスタッフまでご相談くださいね!
管理栄養士:矢村 千紘
参考文献:
「臨床栄養」医歯薬出版(2020.3)
「時間栄養学」女子栄養大出版(2009)
三城円「食べながらやせるすごい方法」サンマーク出版(2019)
著者 Writer
- 矢村 千紘
- パーソナル管理栄養士 アドバイザー
専門分野:生活習慣病指導、女性の健康、美容サポート
資格、免許:管理栄養士、糖尿病療養指導士
活動テーマ:肩の力を抜いて続ける「自分スタイルの食習慣」をアドバイス
詳細なプロフィールはこちら
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